家庭菜園12ヶ月

四季の花づくり 春植えの準備にかかろう

 

草花の根が動きだす季節になり、花壇での作業もそろそろ忙しくなってきます。

寒さに当てていた水栽培の球根は、立春を過ぎるころから室内の日当たりが良い所に取り込んで暖かくしてやると、花壇に植えた球根より早く花を咲かせてくれます。

寒中の花壇の土は、太平洋側ではよく乾燥しますので、水やりを怠らないようにしましょう。土の表面が白く乾いたら、昼前後の暖かい時間に十分やります。

秋に植え替えなかった宿根草には、元肥を施してやりましょう。これから1年間の栄養を供給するわけですから、ゆっくり効き目を現す有機質肥料を中心にします。株の周辺に浅い溝を掘り、堆肥(たいひ)に少量の緩効性肥料か、油かすと骨粉を加えて施すのが簡単ですが、堆肥ではなくても、台所から出る野菜くずや果物の皮でも大丈夫です。ただ、油かすや骨粉、野菜くず、果物の皮などを施す場合には、カラスなど鳥に食べられてしまう恐れがありますので、施したあと、土を掛けておきましょう。

3月からの本格的な草花の春植えシーズンに備えて、花壇の地ごしらえをしておきます。植えつけの1カ月から2週間前くらいまでには済ませておくのがよいでしょう。

荒起こしをして風乾させてある所は、土を細かく砕いて、ならしておきます。荒起こしのとき、石灰や堆肥を施していない所は、この地ごしらえの作業時に、それらを入れて土の酸性を中和し、地力をつけてやりましょう。

サクラソウは、ほかの草花より早く発根を始めますので、2月上旬には株分け、植え替え作業を始めましょう。

板木技術士事務所 板木利隆『JA広報通信』

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